【いちじく】挿し木1年目だけど、実がなった!収穫してもいいの?

9月になり、今年挿し木したロングドゥート(バナーネ)やビオレ・ソリエスが着果した実が大きくなってきました。まさか挿し木1年目で収穫できると思っていなかったため、嬉しい誤算でした♪ですが、果たして本当にこのまま完熟させ、収穫してしまってもいいものでしょうか…?気になりましたので調べたうえ、個人的な見解を記載させていただきます。

挿し木1年目に成った実は摘果すべきか?

結論から言うと「来年太く大きく育てたい場合」は実を落としてしまい(摘果)、「そうでない場合」はそのまま収穫、でいいと思います。

挿し木1年目 着果
挿し木1年目(バナーネ)。摘果を忘れ、大きくなってしまった…

摘果する2つのメリット

摘果することで2つのメリットがあります。1つは、凍害によって枯れるリスクを抑えられ、越冬しやすくなること。そして、もう一つは、翌年の生育が良くなること、です。

光合成により作成された「糖」は果実と樹に蓄えられますが、どちらも摘果により「糖」が樹に集中して蓄えられることで得られるメリットです。

  • 凍害リスクの軽減

挿し木した1年目の苗に限らず、一般的に秋に十分な栄養が樹に蓄えられないと冬の凍害リスクが高まると言われています。そのため、秋は病気などで落葉が進まないよう、注意する必要があります。

  • 翌年の生育への影響

イチジクは、春の発芽から6月頃までの期間、土中の元肥ではなく、樹に貯めた栄養を使い成長します。そのため、前年の秋に十分に光合成が行えていないと、翌年春の成長が遅くなります。樹に栄養が多い方が当然生育が良くなりますので、摘果することで樹に「糖」を貯蔵させ、翌年の生育に備えることができます。

今年摘果して、来年は立派に樹に育てよう!
今年摘果することで、来年は立派に樹に育てることができる(写真は2年目のビオレ・ソリエス)

摘果のタイミング

摘果はなるべく早い時期に行いましょう。大きくなってから行っても意味がないわけではありませんが、実を肥大化させるためにも栄養を使ってしまうため、勿体ないように思います。

摘果するときの注意

摘果すると白い液がでてきます。この白い液にはタンパク質を溶かす酵素を含まれています。皮膚に触れないように、また、目に入らないように注意します。摘果を行う際にはゴム製の手袋を装着し、特に目線に近い高さのものや、頭上の実を摘果するときはゴーグルなどを装着して行うことをおすすめします。

摘果すると白い液が出てくる。皮膚や目に触れないように注意
摘果すると白い液が出てくる。皮膚や目に触れないように注意!

 

以上、記事が参考になれば嬉しいです。素敵ないちじくライフをお過ごしください♪

摘果を忘れ、立派に育ってしまったイチジク
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