【イチジク】イチジクに適した土は何か?

イチジクの苗木を定植するのに適した時期が近づいてきましたね!そこでイチジクに適した土は何か?考察してみました。コスパや入手のしやすさも考慮して、現在の筆者なりに考えてみました。参考にしていただけたら幸いです(昔と考えが変わっているかもしれません)。

イチジクに適した土とは?

イチジクは一般に、有機物が豊富で、pH 6.0 から 7.0 の間の中性からわずかにアルカリ性の水はけのよい土壌を好みます。比較的土を選ばないと言われていますが、イチジクの栽培には、排水と通気の良い砂壌土またはローム質(※)の土壌が理想的です。

※ロームとは土壌区分の一つです。粘性質の高い土壌であり、シルトおよび粘土の含有割合が25% – 40%程度のものを指します。簡単に言えば「赤土」のこと。酸化した鉄分を含むため、赤色になります。なお、「シルト」とは、泥のうち、粘土よりも粒が荒いものを指します。

そもそも土とは何か?

そもそもの話なのですが、土は岩と死んだ生き物(有機物と腐植物)からできています。土は、岩石が長い時間が経過して自然の力で細かくなり、そこにバクテリア、こけ、生き物の死骸などが混ざり合って栄養を含む土壌になります。砂は鉱物からできていますが、定住する生物がやがて死に、バクテリアなどの分解者によって有機物と腐植物が増え、水や空気などの働きによって鉱物と有機物が混ざり土壌になります。

どんな資材が良いのか?

以上のことを踏まえ、鉢での栽培においてどんな土が良いのか考察していきます。個人的には「赤玉土」をベースに、「牛糞堆肥」「バーク堆肥」、「苦土石灰」を混合するのが良いのではないかと思います。

おすすめ割合(だいたいでOK)

「赤玉土」:「牛糞堆肥」:「バーク堆肥」=3:1:1

(「苦土石灰」は適量)

鉱物は「赤玉土」

使用する鉱物は、比較的手に入りやすい「赤玉土」がおすすめです。「赤玉土」は「赤土」を人工的に固めたものになり、形が崩れると「砂」になります。

有機物と腐植物は「牛糞堆肥」「バーク堆肥」

有機物は「完熟たい肥」を使用しましょう。未熟なものを使用するのは難しいため、使用を避けるのが無難です。動物性堆肥と植物性堆肥に分けることができます。どちらかひとつでも問題はありませんが、より豊かな土壌づくりを目指すなら、どちらも入れたほうが良いかと思います。動物性では完熟の「牛糞堆肥(もみ殻や木屑などがあるほうが通気性が良くなる)」、植物性では完熟(もしくは発酵)の「バーク堆肥(できれば針葉樹ではなく、落葉広葉樹)」がお勧めです。

植物性の堆肥は自家製堆肥でもよいと思います。草と落ち葉に、腐葉土と米ぬかを入れて発酵させるとミネラルいっぱいの良質な堆肥が作れますよ。

PH調整は「苦土石灰」が便利

有機石灰もおすすめですが、分解が遅く、PHの調整がしにくいのも事実です。そこで簡単にPHの調整がしやすく、マグネシウムの補給もできる「苦土石灰」がおすすめです。使用は袋に記載の指示に従い行います。「有機石灰」はミネラルの補給も可能なのですが分解が遅く、鉢での栽培では水やりとともに鉢底から流出しやすいため、PH調整と割り切って価格の安い「苦土石灰」が良いように思います。なお、苦土石灰は「鉱物」、有機石灰は「有機物」にあたります。

おまけ:定植時期について

畑などの地植えの場合はお彼岸後がベストなのですが、鉢での栽培であるならば、そろそろ植え付けてしまっても良いかと思います。ただし、植え付け後は土に水やりを行いますので保管場所に十分に注意してくださいね。土が凍れば根腐れの原因になってしまうので、玄関などの屋内におくのが良いかと思います。それができないのであれば、やはり「お彼岸後」が良いかな?

筆者は畑に植え付ける予定なため、お彼岸までは穴を掘って苗を鹿沼土と砂、もみ殻で埋めて、上から枯草をかけて保管しています(枯草は乾燥対策)。土に埋める理由は、地温が低いため活動が鈍くなっているバクテリアや細菌は悪さをしませんし、かといって土の中は温度が一定なので、保管には最適だからです。大気にさらすより、よっぽど安全です。イチジクの剪定枝も春まで保存が可能ですよ。

以上、今回はイチジク栽培の土についての考察でした。次回は「肥料」について考察していきたいと思います。

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