【いちじく】日本の農家が栽培している代表的な品種を紹介します

世界では300種類以上、日本国内では100種類以上の品種が栽培されているいちじくですが、今回は日本で商業用に栽培されている代表的ないちじくの品種についてご紹介していきます。シーズンになるとスーパーや直売所で見かけることができる品種です。

日本で主に栽培されている品種

  • 桝井ドーフィン(原産国:不明)

明治時代に桝井農場の桝井光次郎さんがアメリカから持ち帰った3本の苗木を増やして全国に販売され、今では全国のいちじく栽培で7割以上栽培されている日本の主力品種です。秋果の果重は80g~120gほどで、赤褐色、もしくは紫褐色で、果肉は淡い桃色です。秋果は8月中旬から10月下旬で、9月がピークです。「赤イチジク」の代表格です。

代表的な産地は、愛知県、和歌山県、兵庫県、大阪府、などです。関東では千葉県が主な産地となっています。

桝井ドーフィン
桝井ドーフィン

 

  • 蓬莱柿(原産国:不明)

江戸時代に中国、もしくはポルトガルから伝来したと言われている昔ながらのいちじくです。伝来の地とされる天草地方では、今でも「南蛮柿」ということもあります。タルトなどの加工品を除き、関東ではほとんど流通していませんが大変美味しい品種です。果重は60gから80gほどで、果肉は赤色で柔らかく、酸味・甘みともに強いです。生食だけでなく、加工にも向いています。中四国から九州を中心に栽培されていて、岡山県や広島県、香川県や福岡県などが主な産地になっています。果実を大きくするためには樹勢が落ち着くまでは強剪定を避けるのがコツ。潅水設備は必ずしも必要としません。

 

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  • ビオレ・ソリエス(原産国:フランス)

市場での人気が高く、希少性の高いいちじくです。最近は全国の農家さんでも栽培が試みられています。甘みが強く、とても美味しい品種です。果重は80gほどで、果肉は赤色です。甘みが強くねっとりとした触感が特徴です。生食だけでなく、加工にも向いています。「黒いちじく」の代表格です。

北陸地方を中心に産地が広がっており、新潟県や石川県、富山県で主に栽培されていますが、第一人者は佐賀県にある富田農園の富田さんになります。

 

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  • とよみつひめ(原産国:日本)

福岡県の登録品種で、果汁が多くて甘いいちじくです。果重は80gほどで、糖度は18度にもなります。果実は卵形で、やや淡い赤紫色の果実です。果肉は紅色で、肉質はち密です。福岡県のみで生産されています。時期は8月中旬から10月下旬ごろとなります。

 

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  • ロングドゥート(バナーネ)(原産国:フランス)

日本では市場出荷の価値がないため、直売所で販売されています。熟しても赤くなることはなく(樹上で完熟させると赤みがかるが、枡居ドーフィンほどではない)、「白イチジク」の代表格です。樹はふとりづらく、水はけの悪い土地を極端に嫌います。最近は直売用に栽培している農家さんが増えてきました。酸味が少なく、大変甘い品種で糖度は18度前後です。シャーベットにすると天然のアイスクリームのようです。大きさ、収量ともに安定し、育てやすい品種です。収穫時期は8月下旬から10月中旬までとなります。

バナーネ
ロングドゥート(バナーネ)

 

今回は日本の農家さんが栽培されている4つの代表的ないちじくの品種についてご紹介しました。それでは素敵ないちじくライフを♪

 

 

 

 

 

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