こんにちは!「いちじくびより」です。今回はイチジクを露地(地植え)で育てていると何かと便利な「稲ワラ」について、ご紹介していきます。
「どのような使い方があるのか?」「稲ワラが分解されるとどのような肥料効果があるのか?」確認することができます。他の野菜・果樹栽培にも活用できる知識かと思いますのでぜひ最後までご覧ください。
活用方法
イチジク栽培における稲ワラの主な活用方法は以下の通りです。
- 疫病対策(雨水の跳ね返り防止)
- 土壌の乾燥防止
- 凍害対策(冬の防寒)
疫病対策
イチジクの樹幹下に稲ワラを敷くことで、疫病対策になります。(「疫病」については別の記事にまとめていますので詳細を知りたいかたはそちらの記事をご覧ください。「立枯れタイプ」「葉や果実にでるタイプ」)
疫病の病原菌は、土壌の中にいます。雨が降るとその跳ね返りの高さは45cmです。病原菌を含んだ泥の水を跳ね上げることになり、跳ね上げた水が葉や果実、枝や幹にかかることで「疫病」にかかる原因となります。
そこで、完全に疫病を防ぐことができるわけではありませんが、樹幹下に稲ワラを下に敷くことで、跳ね返る高さを抑えたり、泥を含んだ水を跳ね返りにくくしたりすることができます。
土壌の乾燥防止
イチジクの土壌中の酸素と水の要求量が多い一方で、土壌の極端な乾燥と過湿に弱い植物です。特に、日本の夏場は極端に土壌が乾燥しやすく、注意が必要です。
イチジクの樹幹下に稲ワラを敷くことで、土壌中の水分の蒸発を防ぎ、適度な水分量を保ちやすくなります。
凍害対策(冬の防寒)
冬の防寒対策で特に気を付けないといけないのが「風の対策」です。みなさんも風にあたると、実際の外気温よりも体感する温度は低く感じる経験があるかと思います。
冬に雨でぬれた後、強い風にあたればすごく寒いですよね。植物もそれは同じで、体感温度ベースでの防寒対策が重要で、特に外で栽培している地植えの場合は防風対策が重要となります。
そこで、冬の間、イチジクの幹や枝全体を稲のワラで覆うことで風が直接木肌にあたることを防ぐことができます。
それでも凍害に合ってしまう場合はさらに、アルミ箔のシートなどで覆うこともありますが、家庭菜園でそこまでする必要はないかと思います。
なお、イチジクの耐寒性はマイナス10度(桝井ドーフィン、休眠期状態)と言われています。詳細な「イチジクの防寒対策」についてはこちらの記事を参照してください。
稲ワラの肥料効果
イチジクの樹幹下に敷いた稲ワラはおよそ一年で分解され土にかえります。そこで稲ワラの成分について調べました。結論から言うと、肥料効果は低く、土壌改良効果が高いといえます。
土壌中の化学性バランスを崩さずに土壌改良を行うことが可能な土壌改良資材といえます。
稲ワラのC/N比は70とかなり高く分解されにくい
C/N比は70とかなり高いため、分解されにくいのが特徴です。よく、農家さんの間では「稲ワラはすぐに分解される」という認識があるのが一般的ですが、C/N比の数値から間違いであることがわかります。
おそらく、分解に必要な窒素肥料が畑に多量に投入しているため、畑に敷いた稲ワラの分解も早いのだと思います。稲ワラが分解され土に還ることで、石灰、苦土、リン酸の成分が少ないため、土壌のバランスを崩さずに土壌改良効果が期待できます。
なお、余談ですが、稲ワラの堆肥化を促進するには窒素を添加してC/N比を30程度まで低下させることが必要です。
稲ワラ堆肥の成分:肥料効果は低い
稲ワラが腐熟し土に還るため、参考までに「稲ワラ堆肥の成分量」を記載します(千葉県HPより)。
- 水分:74.6%
- 炭素:7.11%
- 窒素:0.42%
- りん:0.2%
- カリ:0.45%
- C/N比:16.9
なお、乾燥時は、窒素:1.65、りん:0.79、カリ:1.77となります。
また、「稲ワラ」そのものの成分は以下の通り(長野県HPより)。
- 水分:10~14%
- 窒素:0.45~0.5%
- りん:0.15~0.2%
- カリ:1.5~2.0%
最後に
今回は以上です。農業におけるイチジク栽培で使用することが多い「稲ワラ」について深堀りしてみました。最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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